『テーマからつくる物語創作再入門』の付録にあったキャラクターアークをまとめておきます。詳細は書籍をご覧ください。
6つの材料
5つのアークに共通する6つの材料がある。
1：テーマが訴える「真実」
2：キャラクターが信じ込んでいる「嘘」
3：キャラクターが求めるもの（WANT）
4：キャラクターにとって本当に必要なもの（NEED）
5：ゴースト
6：「普通の世界」
10個のビート
第1幕
1：フック
2：インサイティング・イベント
3：プロットポイント1
第2幕
4：ピンチポイント1
5：ミッドポイント
6：ピンチポイント2
第3幕
7：プロットポイント2
8：クライマックス
9：クライマックスの瞬間
10：解決
ポジティブな変化のアーク
「嘘」を信じる→「嘘」を払拭する→「新しい真実」へと解放される
第1幕
1：フック：「嘘」を信じる
2：インサイティング・イベント：もはや「嘘が」通用しないことの最初の気づき
3：プロットポイント1：「嘘」が通用しなくなる
第2幕
4：ピンチポイント1：「嘘」を使って罰せられる
5：ミッドポイント：「真実」に触れるが、まだ「嘘」を拒まない
6：ピンチポイント2：「真実」を使って報酬を得る
第3幕
7：プロットポイント2：「嘘」を拒絶する
8：クライマックス：「真実」を受け入れる
9：クライマックスの瞬間：NEEDを得るために「真実」を使う
10：解決：「真実」の力があふれる新しい「普通の世界」へ
フラットなアーク
「真実」を信じる→「真実」を維持する→「真実」を使って世界の「嘘」を払拭する
第1幕
1：フック：「嘘」だらけの世界で「真実」を信じる
2：インサイティング・イベント：「真実」を使って「嘘」に対抗する
3：プロットポイント1：世界が「嘘」を押しつけようとする
第2幕
4：ピンチポイント1：「真実」が「嘘」を打倒できるかが問題
5：ミッドポイント：「真実」の力を世界に示す
6：ピンチポイント2：「嘘」を信じるキャラクターが反撃する
第3幕
7：プロットポイント2：外見上は「嘘」が勝利する
8：クライマックス：「真実」と「嘘」との最終決戦
9：クライマックスの瞬間：「真実」が「嘘」を打倒する
10：解決：「真実の力があふれる新しい「普通の世界」へ
失望のアーク
「嘘」を信じる→「嘘」を克服する→悲劇的な「真実」を知る
第1幕
1：フック：心地よい「普通の世界」で「嘘」に従う
2：インサイティング・イベント：「嘘」がまやかしであることの最初のきっかけが生じる
3：プロットポイント1：「冒険の世界」の厳しい真実を目の当たりにする
第2幕
4：ピンチポイント1：「嘘」を使い、罰を受ける
5：ミッドポイント：真実を突きつけられるが拒絶する
6：ピンチポイント2：古い「嘘」への不満と新しい「真実」への幻滅
第3幕
7：プロットポイント2：慰めの「嘘」など存在しないことを受け入れる
8：クライマックス：最終決戦で、暗く新しい「真実」に従う
9：クライマックスの瞬間：「真実」の全貌を知る
10：解決：新しい真実に幻滅する
転落のアーク
「嘘」を信じる→「嘘」に固執する→新しい「真実」を拒絶する→さらにひどい「嘘」を信じる
第1幕
1：フック：「嘘」を信じる
2：インサイティング・イベント：「嘘」が役に立たず、得にもならないことについての最初のきっかけが生じる
3：プロットポイント1：効果のない「嘘」を捨てて「真実」に向かう
第2幕
4：ピンチポイント1：中途半端に「真実」を試み、中途半端な結果に終わる
5：ミッドポイント：「真実」をちらりと見て拒絶し、さらにひどい「嘘」を選ぶ
6：ピンチポイント2：「嘘」は効果的だが破壊的である
第3幕
7：プロットポイント2：WANTもNEEDも獲得できない
8：クライマックス：WANTを取り戻そうとして、最後の悪あがきをする
9：クライマックスの瞬間：完全に崩壊する
10：解決：その後の余波
腐敗のアーク
「真実」を知る→「真実」を拒絶する→「嘘」を受け入れる
第1幕
1：フック：「真実」を理解している
2：インサイティング・イベント：初めて「嘘」に誘惑される
3：プロットポイント1：魅惑的な「嘘」がはこびる「冒険の世界」へ入る
第2幕
4：ピンチポイント1：「真実」と「嘘」の間で引き裂かれる
5：ミッドポイント：「真実」を完全に拒絶はしないが、「嘘」を受け入れる
6：ピンチポイント2：「真実」の代償を払うことを拒絶する
第3幕
7：プロットポイント2：完全に「嘘」を受け入れる
8：クライマックス：WANTを求めて最後の一押しをする
9：クライマックスの瞬間：モラルの失墜
10：解決：その後の余波
緋片イルカ 2024.1.24