映画『アバウト・タイム ~愛おしい時間について~』(三幕構成分析#159)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

※分析の都合上、結末までの内容を含みますのでご注意ください。

※この分析は「ライターズルーム」メンバーによるものです。

【ログライン】

ティムは、過去に戻る力があることを知り、その力を使ってメアリーとの恋愛を成就させるが、父の教えから「今」という時間の尊さに気付き、メアリーとの日常を大切にして、力を使うことをやめる話。

【ビートシート】

Catalyst「カタリスト」:「メアリーとの出会い」ティムがメアリーと初めて顔を合わせたシーン。家を出るところまではタイムトラベルの力の説明になっているように感じました。

PP1「プロットポイント1(PP1)」:「メアリーと会うために力を使う」おじさんのために力を使ったことで、メアリーとの出会うことが出来なかったティムが再会するために力を使ったシーン。

MP「ミッドポイント」:「結婚式」メアリーとの結婚式。ここは一番好きなシーンでした。嵐のような天候の中で開催される結婚式。列席者もずぶ濡れですが、笑顔が溢れていて愛に包まれている様子が素敵でした。メアリーのセリフも感動しました。

Fall start「フォール」:「妹の事故」妹が交通事故で大怪我をするシーン。

PP2(AisL)「プロットポイント2」:「父親がガン」PP1・MPから考えると繋がっていないように感じるので、少し悩んでしまいました。一応、落ちきったと思ったのでここを選びました。このあたりから、家族の話になるので、恋愛映画といった印象が薄くなります。

BBビッグバトル:「日常を繰り返す」父親の教え通りに日常を繰り返すことを始めます。

【感想】

好き3 作品5 脚本4

主人公を好きになれず、感情移入が出来ませんでした。メアリーとの再会あたりから、主人公が気持ち悪いという感情が出てきて、食事の時の会話で嫌いになり、それ以降最後まで好きになることが出来なかったので、映画全体の好き度も下がってしまいました。(主人公以外の家族は好きでした)
主人公をもっと好きになれていれば、最後の言葉にも、作品が伝えたかったことにも感動したのかもしれません。残念ながら私は、いつかまた主人公はタイムトラベルの力使うよねといった捻くれた見方しか出来ませんでした。
ただ、好きになれない中でも結婚式のシーンや父親との最後の卓球のシーンは凄く良かったですし、「今」という時間、日常の幸せについて考えさせられる素晴らしい作品だと思いました。

(米俵、2023.6.29)

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