初心者の方はこちらからどうぞ→初心者向けQ&A①「そもそも三幕構成って何?」
まずは前回のログラインをおさらいします。
A:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
高校生男子が、30年前にタイムスリップして両親の恋をとりもつ。
B:『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』
田舎の青年が、お姫様を助けるために師匠とともに宇宙の旅にでる。
C:『トイ・ストーリー』
街ではぐれた二人のオモチャが、家に帰ろうとする。
これらのログラインには結末がありません。
Aでは両親の恋をとりもつが、成功するのかしないのか、また未来に戻ってこれるのかが書かれてませんし、Bでは姫を助けられるのか、Cでは家に帰れるのかがありません。
マンガ連載やテレビシリーズのように人気がさえあれば半永久的につづくものであれば、このままのログラインでかまいません。読者の人気や視聴率が落ちてきたら決着させて、次の展開へ持っていくか、打ち切りにすればいいのです。
しかし、小説でも脚本でもページ制限や時間制限があるものでは「ラスト」を決めて全体の構成を考えることが必要です。そうしなければメリハリがつきません。
A:高校生男子が、30年前にタイムスリップして両親の恋をとりもち、未来に戻ってくる。
B:田舎の青年が、お姫様を助けるために師匠とともに宇宙の旅にでて、勝利をもぎとる。
C:街ではぐれた二人のオモチャが、家に帰り、友情をはぐくむ。
「ラスト」を決めることは「テーマ」も浮き彫りにします。
例えば浦島太郎では竜宮城でもてなしを受けるところで終わっていれば「人助けをするといいことがある」というテーマになるのが、「ラスト」の玉手箱のせいで、なんとも捉えがたい話になっています。
観客はラストを見て、そのストーリーの伝えたかった「テーマ」に結論をつけるのです。
★まとめ:
ログラインに「ラスト」をつけて「テーマ」を考えよう。
イルカとウマの音声解説はこちら
音声解説のyoutube版はこちら
構成について初心者の方はこちら→初心者向けQ&A①「そもそも三幕構成って何?」
三幕構成の書籍についてはこちら→三幕構成の本を紹介(基本編)
三幕構成のビート分析実例はこちら→がっつり分析シリーズ
文章表現についてはこちら→文章添削1「短文化」
文学(テーマ)についてはこちら→文学を考える1【文学とエンタメの違い】
キャラクター論についてはこちら→キャラクター概論1「キャラクターの構成要素」