「物語のテンポ(イベントとリアクション)」(三幕構成3)

初心者の方はこちらからどうぞ→初心者向けQ&A①「そもそも三幕構成って何?」

【物語のテンポはビート】
一人称小説におけるリアクション描写についてシーンの構成要素でも書きましたが、改めて、物語が進んでいくテンポについて考えていきます。

物語はまずはセットアップから始まります。ビートで言えば、「ジャンルのセットアップ」「主人公のセットアップ」です。
これは、いつ、どこで、誰の話なのかというスタート地点を定めるところです。

次に「カタリスト」が起きます。これは最初の事件、最初のイベントです。

それに対して主人公は悩みます。それが「ディベート」です。
そして追い込まれた主人公は「デス」で逃げられないと腹を決めて決断します。
「プロットポイント1」を抜けて、非日常(旅)の世界へ踏み込みます。
この「悩み」→「決断」→「行動」をまとめて「リアクション」と呼べます(「行動」を「新しいアクション」と分解してもかまいませんが好みです)。

アクト2、非日常の世界に入るとそこでの試練(「バトル」)が降りかかります。
新しい「イベント」です。バトルに勝利・試練を達成していく結果として「ミッドポイント」での報酬を得ます。
その段階では主人公は成長・変化をしています。
こられも「イベント」→「リアクション」の関係です。

その後、「フォール」(迫り来る悪いヤツら)で次の危機が迫り、「ディフィート」で敗北し、「オールイズロスト」ですべてを失う(「ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル」までを含めても構いません)。
これも「イベント」→「リアクション」の関係です。

そして新しいアクション「ターニングポイント2」でアクト3の「ビッグバトル」へ挑み、勝利することでエンディングを迎える。

【物語はイベントとリアクションのくりかえし】
このように、ビートも「イベント」→「リアクション」と関係でしかありません。
イベントとリアクションをテンポよく起こして、かつ、主人公を成長させる(これをキャラクターアークと呼びますが)。
というのがビートの意義でしかないのです。

これを逆説的にいえば、未熟な物語というのは、
・いつまで経ってもイベントが起きない(=ビートが遅い)
・キャラクターに魅力ながい(=セットアップやリアクションが機能していない)
ということになります。

映画・脚本では時間制限があるので、ビートの数に限度がありますが、小説では枚数によってビート数がかわります。
一つのシーン内でも「イベント→リアクション」にあたる部分があり、これは読ませる文章力そのものになります。

「プロットを考える」の過去のリストはこちら

構成について初心者の方はこちら→初心者向けQ&A①「そもそも三幕構成って何?」

三幕構成の書籍についてはこちら→三幕構成の本を紹介(基本編)

三幕構成のビート分析実例はこちら→がっつり分析シリーズ

文章表現についてはこちら→文章添削1「短文化」

文学(テーマ)についてはこちら→文学を考える1【文学とエンタメの違い】

キャラクター論についてはこちら→キャラクター概論1「キャラクターの構成要素」

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