キャラクター概論21「言動決定要素④脳内辞書:セリフの変化」

これまで6つの言動決定要素について順番に考えてきました。今回からは「脳内辞書」について考えていきます。

脳内辞書とは、キャラクターがつかう言葉使いのことです。
主にセリフに影響します。
まずは、これまでの「言動決定要素」との影響をみながら、「脳内辞書」がどのように変化するかを考えてみましょう。

「僕と結婚してください」

男性であることを明示するために「僕」としました。これはニュートラルなプロポーズセリフです。
まず、ここに「価値観」が入ってくるとどのように変わるか見てみます。

A:「僕のお嫁さんになってください」
B:「僕と一緒に人生を歩んでください」

Aはやや古いプロポーズな気がします。「お嫁さん」という言葉にはやや古い専業主婦のイメージが伴うからです。夫婦共働きが多い現代では「一緒に歩む」といった言葉の印象があります。セリフ主が結婚というものをどう捉えているかが、言葉の選び方にも反映されています。
次は「気質」の違い

C:「僕が君の手を掴んで生きていくよ」
D:「僕と一緒に歩いてもらえますか?」

Cは外向的、Dは内向的気質を持ったキャラクターの言い方です。Cは相手に対して能動的に引っ張っていこうという意志が見えます。Dは相手の意見を立てているとも、弱気ともとれます。どちらかがいいかなどは、キャラクターや相手に寄るので、あくまで違いに注目してください。

E:「会社をやるなら、僕とがぜったいに上手くいくよ。楽しいし!」
F:「会社をやるなら、僕に任せてくれたら安心できると思うよ」

これは「知能」による変化です。プロポーズに知能はあまり影響しないので共同経営者を選ぶシチュエーションにしてみました。論理的か情緒的かといった知能傾向の違いで、言葉使いはかわります。プロポーズも営業の仕事も、相手を説得したり決心させるという意味では、目的がはっきりしているので違いがとてもでます。

次回は……キャラクター概論22「言動決定要素④脳内辞書:動詞の使い分け」

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緋片イルカ 2019/08/09

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