ドラマ『ジェントルメン』第1話/第2話(三幕構成分析#196)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

※分析の都合上、結末までの内容を含みますのでご注意ください。

※この分析は「ライターズルーム」メンバーによるものです。

【ログライン】

公爵となったエディは兄フレディが多額の借金をしていることを知り、ミスグラスの協力を得ながらお金を集めるが、フレディが返済相手を殺したことにより、新たな犠牲を払って問題解決をする話

【ビートシート】

Premise/CQ「プレミス」/「セントラル・クエスチョン」:「兄貴の面倒を見ろ。お前無しでは生きていけない」/「無事に兄の借金返済が出来るか?」

want「主人公のセットアップ」:「兵士として働いている/父の重篤を聞き家に戻る」兵士として働いていたエディだが、弁護士が父親の重篤を知らせに来たことによって家に戻ることになる。

Catalyst「カタリスト」:「公爵となる」父親が死に遺言状により公爵となる。兄のフレディは相続できず、暴れる。兄が部屋を一度出ていったのに戻ってくるあたりが好き。

Debate「ディベート」:「兄フレディから借金がある話を聞く」借金があり、どうしたら良いか分からないという兄からの相談。とにかく駄目兄貴。

Death「デス」:「何とかする」事情を聞いて、何とかすると伝える公爵エディ。

PP1「プロットポイント1(PP1)」:「お金を集めるミッションスタート」父親の隠し財産?200万ポンドが見つかる。また、家を売るかどうかの相談をする。ミスグラスとも出会う。

Pinch1/Sub1「ピンチ1」/「サブ1」:「ミスグラスがトミーと交渉」/「エディがスタンリージョンストンと会う」

MP「ミッドポイント」:「フレディがトミーを撃ち殺す」第一話の終わり。集めたお金をトミーに渡し、フレディの謝罪撮影さえ終われば、無事にミッション終了というところで、キレたフレディがトミーを撃ち殺す。ここの演出が最高。カオスな演出が素晴らしい。

Reward「リワード」:「ミッション失敗」

Fall start「フォール」:「その後の処理」死体処理+トミーと一緒に来ていたジェスロをどうするか。wantが変わる。

Pinch2/Sub2「ピンチ2」/「サブ2」:「ジェスロの今後の相談・24時間のタイムリミット/ゴスペル達を応対」

PP2(AisL)「プロットポイント2」:「ジェスロの部屋にいた人物を殺す」ジェスロを逃がすためにパスポートを取りに行くエディ。部屋に誰もいないと聞いていたのに音楽を聞いてくつろぐ人物が……気付かれ乱闘になり殺してしまう。

BB(TP2)「ビッグバトル(スタート)」:「ゴスペル再来」トミーの死体を見つけたゴスペルが再度家に来る。

Big Finish「ビッグフィニッシュ」:「ジェスロに挨拶」無事に?ゴスペルを丸め込むことが出来、ジェスロを見送りに来るエディ。

Epilog「エピローグ」:「ミスグラスの父親と会う」ドラマなので次の話へ続く。ここではドラマ全体のwantを提示。

Image2「ファイナルイメージ」:「船に乗っているジェスロ」逃げるために船に乗っているジェスロだが、同乗しているのが死体処理担当。

【作品コンセプトや魅力】

(元々悪の素質がある)公爵が染まっていく。エディ、ミスグラスのバディ。コメディ要素。演出・音楽・テンポ。

【問題点と改善案】(ツイストアイデア)

BBが弱い?(パーティでのやり取りはもう少し減らしても良かったかも?)ドラマ全体を通してもBBの部分が簡単に終わってしまっている部分が多くあった。いよいよと期待していたのに簡単な処理をされてしまい、残念な気がした。
また、ドラマの最後にエディが決断をする部分の動機も弱く、え?となってしまう。急に気が変わった感じがした。キャラクターアークがしっかりと書かれていないような気がしてしまった。

【感想】

「好き」4「作品」5「脚本」4
ドラマの1話2話でビートをとってみた。とにかく、演出・音楽が好き。特に1話の終わりの演出は最高。あそこでフックされてしまい、ほぼ一気見した。ミスグラスと変に恋愛にならないのも好感がもてるし、おしゃれな二人が良い。ドラマとしては途中ダレる?部分も正直あるし、こんな簡単に進む?となる構成もあるが、演出でカバー出来ていると感じた。好きな作品です。

(米俵、2024.0327)

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