プロットを考える3「ビート（モチーフ素）」
「ビートシート」に入る前に「ビート」とは何かを、改めて確認しておきます。
「イルカの活動」一覧
「物語を書き始める前に構成を意識しますか？」
回答項目「起承転結」「序破急」「ハリウッド三幕法」「考えないorその他」
「この中で、どの映画が好きですか？」
回答項目『トイ・ストーリー』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』
新井一の２３のストーリー分類
新井一は物語に葛藤をつくるカセという要素に注目して、ストーリーを２３に分類しました。
「アスパラ」
あの子の前を上手に通る癖を覚えたのはもうずいぶん前のことになる。愛子はその長さを日数に計算して驚いた。長いと思っていたのに一週間しか経っていないかったのだ。aiko『アスパラ』より着想。
「あの橋」
僕はそこをゆっくりと確かな足取りで渡った。渡りながら思った。彼女はどこに行ったのだろうか？ 僕と同じように先生を見かけこの路を引き返したのだろうか？
プロットを考える2「小説でのプロットポイント」
今回は小説ではプロットポイントがどう影響するかについて考えていきます。
「ウォームアップ」
競技場から少しジョギングするとランニングコースに出られる。そこから脇道に入ると静かな木陰がある。僕は決まってレース前にはここへ来る。あと二時間でいろんなことが変わってしまうだろう、と考えてからすぐに打ち消そうとした。高校陸上のインターハイ地区予選。僕は三年生で予選止まりの実力。今から二時間後の午前十時が千五百メートルのスタート時刻。その五分もすればレースは終わる。中学から六年間やってきた僕の陸上生活も終わる。
「オレンジジュース」
「お客さん。さっきからオレンジジュースばかりで七杯も飲んでいなさる。体に悪いことはないが胃にたまるでしょう」「そうさ、だからこうしてさっきから便所に通いつめてるじゃあねえか」男はこの日アルコールを口にしていない。店の主人がいったようにオレンジジュースばかりである。
「きまぐれ」
十八になった。もう十八かと思った。二ヶ月になる彼と朝から会って、いつもの店でいつものコーヒーを飲んで、「何処へ行く？」と聞かれたので「帰る」と答えた。彼はしばらく黙ってから「じゃあ駅まで送る」とぼそっと言った。電車に乗って考えた。駅に着いて家までの五分の道で考えた。「もう別れよう」と、メールを送った。