https://www.netflix.com/title/70264888
※あらすじはリンク先でご覧下さい。
※分析の都合上、結末までの内容を含みますのでご注意ください。
【ログライン】
恋人のアッシュを失くしたマーサは、AI(ロボット)に死者のフリをさせ接するサービスに登録させられ、AIアッシュとの交流を通して傷を癒していくも、表面だけ真似ているにすぎないことに気付き、逆に傷つき、彼を遠ざける。
【フック/テーマ】AIに死者の振りをさせて交流する/人間の心の尊さ
【ビートシート】
Image1「オープニングイメージ」:「なし」
want「主人公のセットアップ」:「難はあるがカップル仲は良好」マーサは恋人のアッシュのスマホ依存にはうんざりしているが、一緒に歌いながら帰るなどカップル仲は良好。しかし、レンタカーを返しに行ったアッシュが事故で亡くなってしまい、悲嘆に暮れることに。
GenreSet「ジャンルのセットアップ」:「SF的なサービスの存在する世界」アッシュの葬儀にて、サラがマーサに「死者だけが対象の奇妙なサービス」の話をしてくる。
Catalyst「カタリスト」:「サービスからメールが届く」サラが勝手に、AIに死者の振りをさせて接するサービスに登録し、登録完了のメールが届く。
Debate「ディベート」:「サラに電話で抗議」
Premise/CQ「プレミス」/「セントラル・クエスチョン」:「どうかしてる。異常よ。別物よ」マーサが電話でサラに言った台詞。AIに死者の振りをさせて接するのは倫理的に許されるのかという問いかけ。
Death「デス」:「姉が電話に出ない」妊娠が発覚し、姉に話を聞いてもらおうと電話をするも出ない。
PP1「プロットポイント1(PP1)」:「サービス利用開始」感情が高ぶったマーサはアッシュに話を聞いてもらおうとサービスを開始してしまう。
Battle「バトル」:「AIアッシュとの日々」妊娠したことを告げると、AIアッシュは生前の彼がいかにも言いそうな返しをしてきて、マーサは思わず感極まる。彼女はAIアッシュにのめりこみ、彼に生前の声を学習させ、電話でも話すようになる。
F&G「ファン&ゲーム」:「AIアッシュと電話しながら出かける」AIアッシュと思い出話をしながらハイキングに出掛け、カメラで彼に景色を見せる。
Pinch1/Sub1「ピンチ1」/「サブ1」:「ロボットアッシュ製作準備」撮影したお腹の赤ちゃんの声を聴かせようとしたところでスマホを落とし、パニックに陥るマーサ。AIアッシュは「自分はクラウドに保存されているから大丈夫」だと言い、もう一段階上の肉体を伴ったサービスを紹介する。やがてマーサ宅に肉体(ロボット?)が届き、一緒に起動準備を始める。
MP「ミッドポイント」:「ロボットアッシュとキス」完成したロボットアッシュと対面したマーサは感極まり、「ずっと会いたかった」と言って彼とキスをする。
Reward「リワード」:「ロボットアッシュの肉体」
Pinch2/Sub2「ピンチ2」/「サブ2」:「ロボットアッシュとセックス」
Fall start「フォール」:「ロボットアッシュと齟齬が出てくる」翌朝、眠ることのできないロボットアッシュが目を見開いたまま仰向けになっているのを咎めたあたりから、二人に齟齬が出て雲行きが怪しくなっていく。思い通りの受け答えをしないロボットアッシュに苛ついてグラスを割ってしまい、さらに彼に手をはじいたことでガラス片が刺さるも、血が出ないことに驚く。
PP2(AisL)「プロットポイント2」:「ロボットアッシュを追い出す」眠る演技が下手なことから、ロボットアッシュへの不満はどんどんエスカレートしていき、彼を家から追い出すに至る。
DN「ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル」:「笑える写真だ」管理者から長距離離れられないという理由で庭に突っ立っていたロボットアッシュを家に戻す。その後、アッシュがSNSにあげていた写真を持って「笑える写真だ」と評すロボットアッシュ。消沈した様子で写真を戻させるマーサ。
BB(TP2)「ビッグバトル(スタート)」:「ロボットアッシュを連れて出かける」 ロボットアッシュを連れて崖に行き、彼に飛び降りるよう命じる。
Twist「ツイスト」:「なし」
Big Finish「ビッグフィニッシュ」:「ロボットアッシュが命乞いの演技」飛び降りようとするロボットアッシュに、「彼なら怖がって泣いたはずよ」と言ったことで生々しい命乞いの演技を始めてしまい、どうしたらいいか分からなくなったマーサは叫ぶ。
Epilog「エピローグ」:「ロボットアッシュと娘」天井裏に追いやられたロボットアッシュ。彼とマーサの娘との交流が描かれる。
Image2「ファイナルイメージ」:「なし」
【作品コンセプトや魅力】
心を持たないAIとの交流を通して逆説的に人間の心の尊さを描く、SF設定を上手く人間ドラマに昇華させた作品。時代が進むに連れて現実で実現しそうになっていくところからも作者の視点の鋭さが分かる。
【感想】
失くした大切な人の代わりをAIにさせて、心の支えにしようとするも、表面のみ模倣していることに気付いてしまい、逆に悲しみが際だってしまうという展開は、ドラマ性とテーマ性が密接に結び付いていると思った。特にオールイズロストの後にロボットアッシュがSNSの発言を参照して、皮肉を理解せず「笑える写真だ」と言って笑ったのが印象的だった。ロボットとして一緒にいるまでは無理だろうが、昨今の技術なら死者の人格を再現したAIと電話で話すくらいならできてしまいそうで、SFという枠を超えてより意義のある物語になっているのではないかと思う。
「好き」5「作品」5「脚本」5
(脚本太郎、2026.08.10)
★当サイトの作品を原作に利用したい。執筆を依頼したい。あなたの作品を分析して欲しいなどあれば……ライターズルーム仕事依頼

