キャラクター概論16「言動決定要素③気質:内向性・外向性」

これまで6つの言動決定要素のうち「気質」について考えてきました。今回は「感性の内向性・外向性」についてです。

【内向的反応と外向的反応】
前回、感性には閾値があるということを説明しました。
これによって、同じ刺激に対してもキャラクターのリアクションが変わるということを考えました。

閾値に達した後の、反応の方向性について考えます。
また例を使って考えてみましょう。

「子犬の鳴き声がうるさい」と感じた妻。

「うるさい」と感じた時点で、閾値は超えています。
その後に、どういった反応をするかが具体的な言動となります。

外向的な反応「犬を室内ではなく庭で飼おうとする」
内向的な反応「我慢する」

内・外の違いは、問題への解決や対処を「外に求めるか」「内に求めるか」の違いです。

【幼いほど外向的】
赤ん坊はわがままです。欲望に忠実とも言えます。わがままに泣いて保護してもらうのが、生存の手段でもあります。
成長するにつれ、一般的には、自制心を身につけていきます。
失敗を他人のせいとしてするより、己の問題として捉えて、より改善をする努力をしていきます。ただしこれは日本的な美徳かもしれません。

しかし、社会性のない外向的反応を示す人は、幼稚であったり、精神的に未熟に見えます。
例えば、うるさい子犬にケリを入れるような人間です。ネガティブな外向性です。

ポジティブな外向性であれば、みんなが幸せになれる解決方法を考えます。
例えば、子犬がどうしてそんなに鳴くのかを考えて、対処法を考えるようにです。
犬の生態に対する知識や「知能」があれば、対処方法も変わってくるかも知れません。

【先天的か? 後天的か?】
社会性や自制心という意味では、ある程度の内向的反応ができることは後天的な要素だと考えられます。これは「言動決定要素②価値観」の領域とも言えます。

神経質な子供の場合はどうでしょう? 先天的に内向する気質を持った子供もいます。
お腹が痛いときに泣き出す子もいれば、じっと我慢して無口になってしまう子もいるでしょう。

先天的か、後天的かという問題には答えはでません。
またキャラクターを創る上ではあまり重要ではないともいえます。
キャラクターの内向的か外向的かという方向付けが掴めていれば、キャラクターの言動は決定できます。それが先天的か後天的かは問題になりません。
物語上、気質は変化しないからです。変化するのは「価値観」です。そのことについては次回、考えていきます。

次回は……キャラクター概論17「言動決定要素③気質:価値観との二面性」

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緋片イルカ 2019/07/27

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